ぬか漬け

意味が分かると怖い話

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本編

「俺、最近、ぬか漬けにハマってるんだよね」
「へー。渋いな」
「俺もさ、最初は年寄り臭いって思ってたんだけどさ、食べてみたら美味しくて」
「うーん。ぬか漬けかぁ」
「しかもさ、作るのも楽しいんだよ」
「え? 作ってるの?」
「ああ。ばあちゃんにさ、ぬか床わけてもらって、色々漬けてるんだよ。なにを漬けるか試すのも楽しくてさ」
「ぬか漬けってキュウリとか白菜とかだけじゃないのか?」
「それがさ、結構、色々漬けられるんだよ。あ、そうそう。肉とかも漬けられるんだぞ」
「マジで? 美味いのか?」
「それがすっごい美味い。あれは癖になるな」
「いいなぁ。俺も食いたい」
「食いに来るか? 一緒に白菜も漬けてるんだ。これが凄い合うんだよ」
「いいのか? 行く行く」
「じゃあ、今日の帰りにうちによって行けよ」
「わかった」
 
終わり。

■解説

肉などの生ものを漬けると様々な雑菌を含むため、ぬか床が使い回せなくなるので、漬けたあとのぬか床は廃棄しなければならない。
しかし、そのまま使い続けている。
2人はこのあと、食中毒になる可能性が高い。

 

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