カカシ

意味が分かると怖い話

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本編

その村は山奥にあり、ほとんど外から人がやって来ることがなかった。
なので、村では自給自足で生活している。
そのため、農業に被害があると村全体が危機に陥ってしまう。
 
村の人たちは農家を支援し、農作物に被害が起きないように細心の注意を払っている。
 
そんな中、カラスが大量に発生し始めた。
このままでは農作物が食い荒らされてしまう。
 
そこで村の人たちはカカシを立てるようにした。
しかし、カラスは頭がよく、それが人形だと感付き、堂々と畑に落ち立つ始末だ。
 
人が立っていれば、カラスは寄って来ない。
しかし、24時間、誰かがずっと畑に立っているというのも難しい。
 
そこで村の人たちは苦肉の策で新しいカカシを立てた。
 
それは思いのほか、効果があった。
本物と見分けがつかないのか、警戒して畑に降りて来ない。
 
村の人たちは安堵した。
これで農作物の被害は少なくなると。
 
しかし、ある問題があった。
 
それは頻繁にカカシを入れ替えないと、逆にカラスたちが群がってしまうのである。
 
終わり。

■解説

村人たちは死体をカカシとして立てた。

 

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