アンドロイド

意味が分かると怖い話

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■本編

今は一人に一台のアンドロイドが当たり前の時代なんだけどさ。
一昔前に、自分ソックリのアンドロイドを作ってくれるってサービスがあったんだよね。
 
そのときは、なんか面白そうとか、面倒なことは自分の代わりに行ってもらうために、結構利用者が多かったんだって。
 
でも、不思議なことに、自分ソックリのアンドロイドを作った人が、軒並み、1年以内にそのアンドロイドを廃棄してるんだってさ。
しかも、新しいアンドロイドを購入するんじゃなくて、手放すだけみたいだよ。
 
え?
アンドロイドがいなくて、不便じゃないかって?
 
なんか、その人の周りの人間の話だと、アンドロイドに任せてたことも、全部自分でやるようになったんだってさ。
 
きっと、自分ソックリのアンドロイドがテキパキ仕事をこなすのを見て、影響を受けたんじゃないかって話だよ。
 
けど、俺は無理だなぁ。
アンドロイドを手放すなんて。
不便でしょうがないからさ。
 
終わり。

■解説

アンドロイドが本人と入れ替わっている。
つまり、廃棄されているのは本人の方になる。

 

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