山奥にある村

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本編

俺が生まれたのは山奥にある小さな村だ。
 
中には何もない村に嫌気がさして出て行く人もいるが、俺はこの村を気に入っている。
確かに物が少なかったり、医者がいないので何かあった場合は山のふもとにある町までいかないとならないので、多少は不便だ。
それでも、俺はこの村を出たいとは思ったことはない。
 
俺はこの村で生まれ、この村で死ぬのだろうと思っている。
 
毎日が同じことの繰り返しという人もいるが、俺にとってはそんな平穏な日々が何よりも大切なのである。
 
だが、そんな平穏も、最近は崩されつつある。
 
それは疫病が原因だ。
 
なんでもネズミが原因で、流行っているらしい。
 
そこで俺たちはネズミの徹底的な駆除を試みた。
多くの罠を張り、猫を大量に借りてきて駆除を進めていく。
 
その甲斐あってか、村でネズミを見ることはなくなった。
もしかすると、この辺りのネズミは全て駆逐できたのかもしれない。
 
これで、疫病の脅威も去っていくだろう。
 
だが、最近、オオカミの群れが村の近くまで来るようになってきた。
 
これが新たな問題にならなければいいのだが……。
 
終わり。

■解説

ネズミを駆逐したせいで、ネズミを餌にしていた動物が減ったのだと考えられる。
そして、その動物が減ったことにより、食物連鎖でオオカミの食べ物も減ってしまった。
そのため、村に現れるようになった可能性が高い。
つまり、このあと、オオカミの群れに村人が襲われる事態になる。

 

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