■本編
その女性はある宗教にハマっていた。
その宗教の教祖は神のような力を持っているのだという。
人の心を読むことはもちろん、壊れたものを修復し、どんな病気も癒し、なんと死んだ人も生き返らせるのだという。
女性は3年前に愛娘を事故で亡くしている。
もし、娘が戻って来るのであれば、全てを投げ出してもいいと思っているほどだった。
そんなときに、友人からこの宗教を紹介されたのである。
友人は死んだペットを生き返らせてもらったのだという。
藁にもすがる思いで、女性は宗教に入った。
女性は全てを投げうって、宗教に寄付をした。
言われたことを迷いもなく実行したし、誰よりも従順に従った。
だが、教祖はいつまで経っても、まだ徳が積めていないと言って、娘を生き返らせてくれない。
そして、その頃から女性は教祖に対して、疑いを持つようになった。
この教祖は本当に神のような力を持っているのだろうか。
そこで女性は教祖を試すことにした。
だが、その後、女性は後悔することになる。
終わり。
■解説
女性は教祖の力を試すために、教祖を殺すことにした。
教祖の力が偽物であれば、教祖は死ぬので、娘が行き交えることはない。
もし、教祖の力が本物であるなら、教祖は心が読めるため、殺害は失敗する。
この場合、教祖に立てついたので娘は生き返らせてもらえない。
どちらにしても、女性の娘が生き返ることはないということになる。