■本編
男の子は時々、予知夢を見ることがあった。
男の子が夢の話をすると、その通りになるってことで、最初は凄いと言われて、ちやほやされていた。
だが、そのうち、気持ち悪いって言われて、イジメられるようになった。
中でも、クラスのガキ大将が、その男の子を目の敵にして、事あるごとに意地悪をしていた。
そのイジメは次第にエスカレートしていく。
男の子は学校に行くのが嫌で、仮病を使って休もうとするが、母親に怒られて、渋々学校に行くという生活が続く。
男の子は、そのガキ大将が消えて欲しいと、常に思っていた。
そんなある日、男の子は予知夢を見る。
それはガキ大将が階段から落ちて、頭から血を流していて、それを上から見ているというものだ。
男の子は久しぶりに楽しい気持ちで学校へ向かった。
その手に残る感触を思い出しながら。
終わり。
■解説
夢で見たのは、男の子がガキ大将を突き落としたというもの。
それは予知夢であるから、この日、男の子はガキ大将を階段から突き落としてしまう。