■本編
男は田舎にある、列車のレールを整備する仕事をしている。
ほとんど列車も通ることもなく、ほとんど使われていない。
なので、男は一人でこの仕事をしている。
また、列車が通ることがほぼないので、よく子供がレールの上で遊んでいる。
男が何度注意しても聞かないので、男は廃線となったレールの方で遊ぶように言った。
廃線となった駅には、以前、男も住んでいた。
生まれ育った町が、寂れていき、列車が止まらなくなってからはさらに人の減少が加速した。
なんとも寂しい話だ。
男がため息を付いた時だった。
突然、汽笛の音が響いた。
そういえば、今日は臨時に列車が走ると聞いていた。
轢かれる!
男は慌てて列車の分岐器を操作し、列車を廃線となった方向へ向かわせた。
そのおかげで男は轢かれずに済んだ。
終わり。
■解説
男は助かったが、廃線となったレールで遊んでいる子供たちは轢かれてしまった。