本編
とても貧乏な母子がいた。
その日を食べていくのにも苦労し、借金取りに怯える日々を過ごす。
そんな生活に母親は絶望し、心身ともに追い詰められていく。
ある日、母親は決意した。
故郷の田舎に帰ろう。
実家からは既に縁を切られていて、家には入れてもらえないが、自分が育った村をもう一度見たいと考えたからだった。
しかし、そこまで行くための交通費が足りない。
どう切り詰めても子供の分が捻出できなかった。
そこで母親はある方法を思いつく。
子供をキャリーバックに入れていけば子供の分の料金は払わなくていいのではないかと。
母親は子供をキャリーバックに入れて空港へ向かった。
しかし、検査の際に生き物は荷物として預けられないと念を押される。
以前にもこの母親と同じことをしようとした人がいたらしく、生き物がいないか念入りに検査をされた。
母親は内心気が気ではなかったが、なんとか荷物を預けることに成功する。
そして無事に母親と子供は故郷に行くことができた。
終わり。
■解説
念入りに検査をされたのに、荷物を預けられたのはなぜか。
それは母親の荷物に生き物が入っていなかったから。
つまり母親は子供を死体にしてキャリーバックに入れ、検査を通過したのである。