本編
男は有名な砂糖菓子職人である。
今まで様々なものを砂糖菓子で作ってきたが、一見するとどちらが本物かがわからないほどだ。
色々なものを作ってきた男はありきたりなものを作るのに飽きてきていた。
そこで男の家に代々伝わる日本人形で砂糖菓子を作ることにした。
国宝級の人形を砂糖菓子で再現する。
男にとって、それはいい刺激になった。
さっそく売り出してみると、かなりの大反響があり、作ったものは全て売れた。
男は満足し、人形をしまおうとした。
すると、3歳の息子がイタズラでかじってしまった。
慌てて止める男。
それから息子はことあるごとに人形を狙うようになった。
終わり。
■解説
子供がかじった後にまた狙うのはおかしい。
つまり、人形は間違えて送ってしまい、残ったのは砂糖菓子ということになる。