モーニングコール

意味が分かると怖い話

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本編

男は物凄く寝起きが悪かった。
家でも、3つは目覚まし時計を使って、さらに妻に起こして貰ってようやく起きられるほどだった。
 
そんな男が、あるとき、出張を打診された。
その出張では社運をかけたプレゼンの会議がある。
失敗すれば左遷されてしまうほどの重要な会議だ。
だが、逆に言うと成功させれば一気に昇進が狙える。
 
男はそのチャンスにかけることに、出張を受けた。
 
会議の前の日にホテルに到着する。
絶対に、明日は寝坊できない。
 
男は夕方にはベッドに入って、早めに寝ることにした。
 
だが、それでも起きられる自信はない。
そこで、男はモーニングコールをすることにした。
ホテルの人に8時にコールしてくれと頼むことにする。
 
17時からベッドに入ったが、寝られるわけがなかった。
だが、2時間もするとウトウトしてくる。
そして、男は寝ることができた。
 
すると突然、電話がかかって来る。
 
もう朝か、と男は飛び起き、電話を取る。
それはフロントからで、8時ですというものだった。
男は礼をいい、着替えようとする準備していると、ある違和感を覚える。
それは外が暗いからであった。
 
男は時計を見て、大きくため息を吐いた。
 
ホテルのフロントは20時にコールしてきたのだ。
 
男は、朝の8時に決まってるだろ、と悪態づいて、ベッドに入った。
だが、一回、起きてしまったせいで、なかなか眠れなかったのだった。
 
終わり。

■解説

ホテルのフロントは8時にコールする依頼は叶えたと思っている。
つまり、モーニングコールの8時には電話がかかってこない。
そして、男は寝起きが悪い。
男は会議に寝坊してしまう確率が高い。

 

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