育児ノイローゼ

意味が分かると怖い話

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■本編

女はずっと子供を持つのが夢だった。
 
女は一人っ子で、両親も共働きで、子供の頃はずっと一人でいる時間が多かった。
だから、子供ができれば、ちゃんと愛情を注ごうと思っていた。
 
だが、実際に子供ができ、出産して、面倒を見ているうちに、自分が夢を見ていたことに気づいた。
夜泣きや授乳、おしめを取り換えたりと、ほとんど寝る時間がない状態。
旦那も、ほとんど育児には参加してくれない。
 
女はいつしか、子供なんて産むんじゃなかったと後悔するようになる。
 
この子がいなければ、専業主婦として自由な時間を堪能できていた。
あの生活が懐かしい。
 
だが、子供が泣けば世話をしなくてはならない。
しかし、女はもう限界だった。
 
そんなある日、女はネットであることを検索した。
 
その方法を使えば、子供は泣かなくなる。
その代わり、子供はもう笑わなくなるのだという。
 
女は子供に対してもう愛情がなかったため、この先、子供が笑わなくなっても構わなかった。
なので、その方法を実行した。
 
その方法は効果抜群で、子供はもう泣くことはなくなり、笑わなくもなった。
 
終わり。

■解説

女が調べたのは「子供を殺す方法」だった。

 

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