シャンプー

意味が分かると怖い話

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■本編

最近、頭が薄くなってきた。
 
確かにじいさんと親父は剥げていたけど、俺は40代になるまでフサフサだったから、俺は絶対に禿げないとタカをくくっていた。
 
だけど、見るからに薄くなってきたから、何かしら手を打つしかない。
 
一応、片っ端から育毛剤を使ってみたり、ワカメなどの海藻類を食べたりしているが効果は今のところ見えない。
 
シャンプーの時も、昔が気にせずガシガシと擦っていたが、今は優しくマッサージするようにして洗っているし、風呂上りは必ずドライヤーをかけている。
 
あと、思いつくものとしてはシャンプーをいいのに変えることくらいだろうか。
一人暮らしの頃からずっと、安物のシャンプーを使ってきたが、そろそろ変える時が来たのかもしれない。
 
そう思っていたら、ちょうど、シャンプーが切れた。
ちょうどいいといえばちょうどいいのだが、今日の分がない。
 
一日くらいシャンプーを使わないという手もあるが、頭皮の汚れは気になる。
 
そこで、今回だけは妻のを借りることにした。
妻はシャンプーはもちろん、リンスやボディーソープなんかも使っていて、風呂場には色々な容器が置かれている。
正直、何が何だかわからない。
おそらくはいいのを使っているのだろう。
 
普段、妻のを使おうとすると怒られるのだが、1回くらいはバレないはずだ。
 
俺はそれっぽい容器を手に取り、使ってみる。
 
泡立ちがいい。
凄く滑らかで使い心地がよかった。
 
これはいいな。
次からは俺も、こういうのにしてみよう。
 
あまりの使い心地に、使いすぎてしまった。
バレてしまうだろうか。
まあ、怒られれば謝ればいいだろう。
 
風呂から出て、次に妻が入る。
 
妻が風呂から上がったときに何か言われるか、ドキドキしていたが、特に何も言われなかった。
 
だが、少しだけ気になることを言っていた。
 
「脱毛クリーム、もうなくなっちゃった。買い足さないと」
 
終わり。

■解説

語り部はシャンプーではなく、脱毛クリームを頭を洗うのに使ってしまった。

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