イジメ

意味が分かると怖い話

〈意味が分かると怖い話一覧へ〉

〈前の話へ:サイコパス診断〉  〈次の話へ:迷惑な隣人〉

■本編

気に食わない奴がいる。
中学の頃から、ずっと嫌いで、高校で同じクラスになってからはさらに嫌いになった。
 
根暗でオタクのくせに、ちょっと顔がいいってだけで女子にモテやがる。
だから、俺はそいつをイジメることにした。
 
そいつの物を隠したり、遠回しに悪口を言ったり、のけ者にしたりと、色々とやった。
だが、あいつは神経が太いのか、まったく気にする様子がない。
 
俺のいら立ちは日々、募っていく。
 
そこで、俺は直接的にイジメることにした。
もちろん、問題になるとヤバいので、遊びのテイで、だ。
 
つまり、プロレスごっこと言って、あいつにプロレス技をかけるのだ。
もちろん、本気で技をかけるので、さすがのあいつも痛がっていた。
 
ざまあみろだ。
 
それを続けることで、俺は学校であいつに会うことはなくなった。
 
それにしても、毎日が暇だな。
何して時間を潰そうか。
 
終わり。

■解説

語り部がイジメていた相手は、イジメを全く気にしていなかった。
つまり、イジメだと気づいていなかった可能性がある。
ということは、プロレスごっこも、イジメではなく本当に遊んでいると思い込んでいたことになる。
そうすると、語り部はその相手からプロレスの技を逆にかけられることになる。
それがエスカレートし、語り部の方が登校拒否になってしまった。
なので、毎日が暇になってしまったわけである。

 

〈意味が分かると怖い話一覧へ〉

〈前の話へ:サイコパス診断〉  〈次の話へ:迷惑な隣人〉