■本編
オンラインゲームのギルドメンバーの3人とオフ会をやることになった。
メンバーとは4年近く、ずっと一緒にゲームをプレイし、チャットや通話機能で夜通し話したことも少なくない。
下手をすると、リアルの友達以上に気心がしれていた。
誰が言い出したかはあまり覚えていないが、オフ会の話が出ると3人とも即座にやろうという話になったわけだ。
当日、ドキドキしながらお店に行くと、既に他のメンバーがそろっていた。
自己紹介をして、すぐにみんなとはゲームの話で盛り上がった。
そして、その中の一人が、今後はみんなの家で飲み会をしようと話になった。
そこで、全員が自分の連絡先と住所を交換した。
飲み会の日程は後日連絡するということになり、解散となった。
数日後。
メンバーの1人からゲームのチャットからある連絡がきた。
「当日は行けなくてごめん。キャンセル料払うよ。どこに振り込めばいい?」
終わり。
■解説
オフ会のメンバーは、人数の上では全員そろっていたはずである。
だが、1人が行けなかったと言っている。
つまり、当日はメンバーではない誰かが参加していたということになる。
そして、メンバー全員で連絡先と住所を交換もしている。
誰かわからないような人物に、住所を教えてしまったことになる。