イボ痔

意味が分かると怖い話

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■本編

最近はようやく感染症の影響も収まり、病院内も落ち着き始めていた。
 
今まで休みもなく働いていた医師や看護師たちは持ち回りで休みを取り始めている。
なので、病院内は落ち着いているが、出勤している人数が少ないので、一人一人の仕事は割と多い状態になっていた。
 
そんなある日。
 
ある看護師が痔の手術のために入院していた患者が病院から逃げ出そうとしているのを見つけた。
 
捕まえて話を聞いてみると、手術が嫌で逃げ出したのだという。
その看護師は「痔の手術は簡単なものだから大丈夫です」と言って落ち着かせようとした。
 
だが、その患者は「だからだよ!」と怒鳴った。
 
どういうことかと問いかけると、その患者はこう答えた。
 
病院の廊下を歩いていると、手術を担当する医師が「頑張るぞ!」と気合を入れているのが聞こえたのだという。
 
終わり。

■解説

簡単な手術なのに、気合を入れているということは、その医師は新人だということになる。
なので、患者は不安になって逃げだそうとしたわけである。

 

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