隙間風

意味が分かると怖い話

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本編

今、俺が住んでいるアパートはとにかく古い。
本当に古い。
築40年とかだったかな。
 
その代わり家賃は凄い安いんだけど、やっぱり安いだけある。
家の立て付けが悪いせいか、隙間風が吹いて来たり、その風のせいでドアがガタガタと揺れたりする。
 
この前も夜に勝手にドアが開いた音がして、ビビって見に行ったら隙間風が吹き込んでその風圧でドアが開いただけだった。
本当に心臓に悪い。
 
だから、思い切って連休を使って隙間風が入って来るところを全部塞いだ。
 
これでもう勝手にドアが開いたりすることはないだろう。
 
なんて思ってたら、夜にギギギとドアが開く音がした。
またかよと思ってその時はそのまま眠ったんだ。
 
けど、朝に確認したらちゃんと隙間風が入って来ないようにちゃんと塞がれていた。
 
うんうん。
俺、結構、日曜大工が向いているかも。
 
終わり。

■解説

隙間風が入って来ないなら、なぜ、勝手にドアが開いたのだろうか。
もしかすると、この家には他に誰かが住んでいるか、幽霊がいるのかもしれない。

 

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