お留守番

意味が分かると怖い話

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■本編

僕のお父さんとお母さんはいつも喧嘩している。
夜に起きると、いつもリビングで離婚だとかなんとか言い争いをしてる。
 
僕の名前を言ってるので、僕のせいなのかもしれない。
でも、お母さんもお父さんも、僕を怒ったりしない。
僕の何がダメなんだろう?
僕が頑張ればお父さんとお母さんは仲良くしてくれるの?
 
だから僕は勉強も運動も頑張ってる。
先生だって褒めてくれた。
 
僕が頑張ったから、お父さんとお母さんは仲良くしてくれるみたい。
今日はお父さんとお母さんが一緒にお出かけするんだって。
 
僕は、今日はお留守番しててほしいって言われたんだ。
ちょっと、寂しいけど、お父さんとお母さんが仲良くしてくれるなら我慢できるよ。
 
お父さんとお母さんは何度も、ちゃんとお留守番しててと言ってきた。
大丈夫。
僕だって、もう小学生になったんだ。
一人でお留守番だってできる。
 
お父さんとお母さんがお出かけした後、裕くんから電話が来た。
新しいゲームを買ってもらったから遊びに来ないかって。
 
最初は留守番しないといけないって言われたから、断ったんだけど、1時間だけで来ないかって言われて、行くことにした。
 
1時間くらいなら大丈夫だよね?
 
僕は裕くんの家に行って、1時間くらい遊んで家に帰ろうとした。
そしたら、家のまわりにたくさんの人が集まっていた。
 
家が火で燃えてた。
消防車がたくさん来て、水をかけてる。
 
そして、お母さんの声が聞こえてきた。
 
「あの中に子供がいるんです! 助けてください!」
 
お母さんが僕の心配をしてくれてる。
それがすっごく嬉しかった。
 
僕は大丈夫だよ。
 
お母さんに抱き着いた。
 
そしたらお母さんが僕を見て叫んだ。
 
「どうしてここにいるの!」
 
終わり。

■解説

語り部の両親は、いつも喧嘩している。
そして、語り部の名前を言っているということは、語り部のことが原因かと思われるが、語り部はいい子で、勉強も運動も頑張っている。
ということは、両親は離婚するのにどっちが語り部を引き取るかを喧嘩している可能性が高い。
なので、火事に巻き込まれたのを装って語り部を殺そうと画策していたのかもしれない。

 

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