本編
5歳の時にもらった砂時計を、今でも愛用している。
3分しか計れないけど、カップ麺が好きな俺にとってはこれでちょうどいい。
今日もカップ麺にお湯を入れて砂時計をひっくり返す。
1分くらいした頃に、姉ちゃんが帰ってきて、自分のも用意してと命令してきた。
面倒くさいが、姉ちゃんは怒ったら怖いので用意する。
姉ちゃんはぴったり3分じゃないと文句を言うから面倒だ。
俺はカップ麺を用意し、お湯を注いで砂時計をひっくり返す。
俺のカップ麺は3分より長めになるけど、柔らかいのも好きだから、まあいいか。
終わり。
■解説
砂時計はデジタルのタイマーのようにリセットができない。
語り部が1分ほど経過後に砂時計をひっくり返しているので、砂が全部落ちても1分しか経っていないことになる。
語り部はこだわりのある姉に怒られる可能性が高い。