本編
サバゲ―は俺にとって、かけがえのない趣味だ。
高校の時から始めて、もう20年以上続けている。
高校の時はバイト代はもちろん、社会人になってからも給料のほとんどをサバゲ―の道具につぎ込んできた。
でも、後悔はしていない。
俺は今、充実した生活を送っているからだ。
休みになればサバゲ―をやれると考えれば、仕事でどんなにつらくても耐えられる。
彼女がいないことも、サバゲ―をやるには逆に邪魔になるから問題ない。
とにかく、俺はサバゲ―に激ハマりしているのだ。
ただ、最近、悩みがある。
それはサバゲ―をやる場所だ。
決められた場所だと、飽きてきた。
だから最近は適当な山奥とか森の中で楽しんでいる。
初めての場所だと緊張感があって、本当に興奮する。
なので、今は持ち回りでいい場所を探すというのを仲間たちとやっている。
そんなある日、Tがいい場所を見つけたと連絡してきた。
それは小さな島だ。
誰が管理しているかわからないが、人に知られていないので無人島らしい。
最高のシチュエーションだ。
さっそく、俺たちは連休を使ってその島に行った。
三日間、この島でサバゲ―を楽しむつもりだ。
一日目。
森の中を進んでいると、俺は蛇に咬まれてしまった。
見たことのない蛇だ。
なんか、変な音を出している。
蛇に詳しい奴が、日本にいるなんてビックリしたが、あれはガラガラヘビだと言った。
俺は血の気が引いた。
確か、ガラガラヘビの毒は強く、死ぬこともあると聞いたことがある。
でも、蛇に詳しい奴が大丈夫だと言う。
なぜなら、ガラガラヘビの生息域では血清が容易に手に入るので、実際に人間が死ぬケースはほとんどないらしい。
よかった。
すぐに血清をもらいに行こう。
終わり。
■解説
ガラガラヘビは日本には生息していないと言われている。
つまり、血清が用意されている可能性はかなり低い。
語り部が助かる可能性も低いということになる。