本編
知り合いの博士に透明人間になる薬を作って貰った。
薬は副作用が強く、俺は3日ほど高熱に悩まされた。
だけど、そのかいあって俺は透明人間になることができた。
大通りで大声を出しても、誰一人、こちらを見ない。
立ち入り禁止の場所だって、堂々と入れる。
これで俺を虐めていた奴らに復讐ができる。
まずは助けてくれなかった家族だ。
しかし、家に戻っても誰もいない。
それならと、虐めっ子たちのところへ行っても誰もいない。
居留守かと思って、部屋の中も見たけどいなかった。
仕方ない。
復讐は明日からだ。
終わり。
■解説
透明人間でも、声がすれば誰かが反応するはずである。
それに他人の家に自由に入れるのもおかしい。
つまり、語り部は透明人間になったのではなく、幽霊になった。