人食いサメ

意味が分かると怖い話

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本編

その町は海が近くにあり、夏になると観光客で賑わい出す。
海開きになる頃には学校も夏休みに入り、ビーチは親子連れや若いカップルで混雑する。
 
そんな中、ある若い女性が警察に電話してくる。
なんでも、彼氏が海で溺れたと思ったら、どこにも見当たらなくなったというものだった。
 
すぐに海上保安庁に連絡して、捜索を開始してもらう。
 
するとそれとほぼ同時に、海岸付近で巨大なサメの目撃情報が入った。
観光客は悲鳴を上げ、すぐにビーチからいなくなってしまう。
 
このままでは町の経済に影響を及ぼすと考えた町の住民たちは、すぐにサメの捕獲に乗り出した。
費用はかなり掛かったが、多くの人間を投入したおかげで、数時間後には見事、サメの捕獲に成功した。
 
サメは5メートルを超すほどで、腹の中には大量の魚が詰まっていた。
確かにこの大きさなら人を食べても不思議ではないと、町の人は納得した。
 
そして、無事にサメ退治は完了したと発表する。
1日もかからずに対応した町に対して、多くの人は称賛した。
 
そのことで町に観光客が戻り、ビーチはまた混雑状態になるほどだった。
 
そんな中、今度は子供が溺れた後にいなくなったという情報が入ってきた。
 
終わり。

■解説

捕まえたサメの腹の中には大量の魚だけで、人らしきものはなかった。
捕まえるのに1日もかかっていないので、消化されたとも考えづらい。
つまり、捕まえたサメは男性を襲ったサメではないことになる。
そう考えると、いなくなった子供はサメに襲われたのかもしれない。

 

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動画

簡易的な読み上げの動画になります。
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