本編
男は誘拐事件を企てた。
資産家の孫である男児を誘拐する。
身代金は1億円と決めていた。
だが、男は連絡する際に逆探知をされるのではないかと警戒する。
そこで、男は公衆電話からなら逆探知されても大丈夫だろうと考える。
苦労の末、公衆電話を見つけた男は、資産家の家に電話を掛け身代金を用意するように伝えた。
既に資産家の男は警察に連絡をしていて、電話には警察が出たことがわかる。
たとえ、警察が逆探知したところで、男には足がつかない。
そして、男には数年かけて練った、完璧な計画がある。
絶対に捕まらない自信があった。
男は身代金として1億を用意するように言い、資産家の男も用意すると即決した。
男は3時間後にまた連絡するからその時までに金を用意しろと言って電話を切り、足早にその場を立ち去る。
そして3時間後。
男は資産家の男に受け渡しの指示をするため、再び公衆電話へと向かったのだった。
終わり。
■解説
最近は公衆電話の数自体が少ない。
実際、男も公衆電話を探す際に苦労している。
つまり、この付近には公衆電話がかなり少ないと言える。
警察は、3時間後に公衆電話から連絡があると考え、近くにある全ての公衆電話に張り込みをさせていると考えられる。
男は逆探知を避けるために公衆電話を使ったことが、逆に男の足取りを特定されやすくなってしまった。
つまり、男は公衆電話で電話したところを、警察に捕まる可能性が高い。