下着泥棒

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本編

最近、隣に住んでいる子がなにやら悩んでいるらしい。
恥ずかしい悩みで、友達にも相談できないんだとか。
 
それはなんと、下着を盗まれるとのことだ。
家族で住んでいて、3つ年上のお姉さんもいるのに、ピンポイントで自分のだけ盗まれていることが、さらに悩みの種になっているんだとか。
 
二階のベランダに干しているようだけど、正直に言ってそんなのは意味ないと思う。
現に何度も盗まれているのだから。
 
本当は色々と助言をしたいところだけど、お隣さんとはまったく交流がないからな。
言ったところで逆に不審がられてしまう。
 
今回は買ったばかりのパンツを盗られたらしい。
たぶん、白と青の縞のやつだろう。
気に入ってたのに、と凹んでいる。
 
家族は警察に届けたみたいだけど、精々、見回りを強化するくらいで、あまりアテにはならないと思う。
 
しかたない。
今度、俺が今回の下着泥棒を撃退しておこう。
 
終わり。

■解説

語り部は隣とはまったく交流がないと言っているのに、事情に詳しすぎる。
そして、下着泥棒は誰が、どの下着かを把握している。
買ったばかりのパンツの柄を知っているのもおかしい。
さらに、下着泥棒のことで悩んでいるというのをどこで聞いたのであろうか。
隣の子は友達にも相談していない。
おそらく、語り部は隣の家を盗聴している。

また、今回の、と言っているところから下着泥棒は複数いて、その中の一人は語り部の可能性が高い。

 

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