【意味が分かると怖い話】公園で

意味が分かると怖い話

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本編

これはほっこりとするお話。

私が6歳の頃のことだ。
当時は親の仕事の関係で、引っ越しが多くて、転校ばかりしていた。
だから私は友達が全くと言っていいほどいなかった。

友達を作っても、どうせ引っ越したらお別れになるんだし、作るだけ無駄だ。
なんて考えていたけど、単なる人見知りだったということは否定できない。

学校が終わると、私はすぐに教室から出ていた。
お母さんもパートで働いていたので、家に帰っても誰もいない。
だから、私は一人で公園とかで遊んでいた。

私は新しい土地に行くと、始めに公園を探すようにしていた。
そして、そのときの公園は『大当たり』だった。

というのも、公園といういうにはかなり大きく、私にとっては森の中みたいに感じた。
しかもほとんど人がいない。
まるで、私一人の専用の場所みたいに思っていた。

その公園は本当に広くて、私はいつも、学校が終わったらこの公園を探索するのが楽しみになっていた。
私はこの町から引っ越す前に、この公園を制覇しようと張り切っていたくらいだった。

だから、いつも暗くなるまで探検をしていて、帰りが遅くなってお母さんに怒られたことも何度もあった。

その日も、私は学校が終わったら、すぐに公園に来て探検をしていた。
知らない場所に入っていくことにドキドキしながら。

調子に乗って進んでいると、辺りがすっかり暗くなってきていた。
私はさすがにそろそろ帰らないとと思って、引き返そうとした。

そして振り向いた瞬間、私は固まってしまう。

なぜなら、分かれ道がたくさんあったからだ。

こういう経験はないだろうか?

行くときは一本道を進んでいるつもりで、逆から行こうとすると実は色々な道が合流していて、まるで違う道に見えるということだ。
6歳の頃の私は、混乱して、頭が真っ白になった。
とにかく真っ直ぐ来たんだから、真っ直ぐに進めばいいと思って、進んでいった。

だけど、ドンドンと見慣れない場所になっていく。
そして空は段々暗くなり、ついには完全に夜になってしまった。

私はどうしていいかわからなくなって、その場でしゃがみ込んで、お母さんとお父さんの名前を叫びながら座り込んだ。

そんなときだった。

「なにしてんだ?」

後ろから声をかけられた。
振り向くと、そこには私と同じくらいの年の男の子が立っていた。

私が帰れなくなったって言ったら、その男の子は笑って、「俺に任せておけ」と言った。

その男の子も、私と一緒で、この公園を探索するのが趣味だったらしく、今では完全に攻略が終わったらしい。
もう自分の庭みたいなもので、完全に公園の中を把握していると自慢げに言っていた。

それはその男の子の言う通りで、あんなに迷っていたのに、あっさりと公園を出て、私の家の前まで送ってくれた。
公園から私の家までの近道まで知っていたなんて、本当に驚いた。

その日は当然だけど、お父さんとお母さんに滅茶苦茶怒られた。

でも、次の日から、私はその男の子と遊ぶようになった。
毎日、その子の案内で、公園を探検していく。
もちろん、探検も楽しかったけど、その男の子と遊ぶことの方が楽しかった。

今考えると、たぶん、あれは私の初恋だったと思う。
それでも、それから半年後に引っ越すことになって、その男の子とは離れ離れになっちゃったんだけどね。

そのときはもう、この世の終わりってくらい泣いたけど、今ではいい思い出になっている。

終わり。

■解説

その男の子が公園に詳しいのはわかる。
だが、語り部の家まで知っているのはおかしい。
一体、その男のは何者だったのだろうか。