■本編
最近は仕事が忙しくて、毎日、終電で帰って来ることが多い。
だから、休日もほとんど出かけることなく、寝て過ごしていることが多い。
買い物に行くのもダルくて、今ではほとんどの物はネット通販で家に届けてもらっている。
家にいたままで物が届くなんて、本当に便利な世の中になったね。
でも、たまに熟睡しててインターフォンに気づかないときもある。
届くのが遅いなーって思ってたら、ポストに不在票が入っていて慌てて再配送を頼むことも少なくない。
バタバタとする毎日が過ぎていったが、仕事も落ち着き始めた。
上司から、平日に休みを取ってもいいと言われたときは、飛び上がるほど嬉しかった。
久しぶりの平日のお休み。
家で寝ているのももったいないので、映画でも見ようと思ってネットでチケットを予約した。
最近は仕事で忙しかったけど、月に数回は見るくらい映画好きなのである。
久しぶりの映画に大満足して家に帰る。
するとポストに不在票が。
そういえば、通販で化粧品を頼んでいたんだった。
不在票にはマジックでデカデカと、受け取ってから映画行け!と書かれていた。
相当お怒りのようだ。
ホント、すいません。
次回から気を付けます。
心の中で謝り、私は再送の電話をかけた。
終わり。
■解説
配達員が、語り部が「映画」に行っていることを知っているのはおかしい。
平日の昼であれば、仕事や買い物だと考える方が自然である。
配達員は語り部の生活を必要以上に知っている可能性が高い。