本編
僕はようやく運命の人に出会うことができた。
その人とは前世で結ばれていた。
確信できる。
でも、彼女は僕のことは覚えていない。
しかも最悪なことに、彼女はTと付き合っている。
どうしてだ?
彼女にとっても僕は運命の人なのに。
だからなんとか気付いてもらうために手を尽くした。
前世で送ったものと同じ指輪を送ったり、二人で一緒に住んでいたところの写真を送ったりもした。
だけど、彼女は全然思い出してくれない。
それでも僕は諦められなかった。
絶対にまた彼女と結ばれてみせる。
だから頑張った。
それなのに彼女は僕のことをストーカーだと言って通報した。
もう二度と、彼女に近付かないように法で縛り付けられてしまった。
どうしたらいいんだ?
そこで僕はあることを思いついた。
顔を変えてしまえばいい。
僕はTを殺して、整形でその顔になった。
これで彼女に近付ける。
僕はドキドキしながら、彼女の元へ行った。
すると彼女は僕の顔を見てこう言った。
「はじめまして」
よかった。
僕だと気付いてないようだ。
終わり。
■解説
語り部は彼女と付き合っているTの顔に整形している。
それなのに、彼女は「はじめまして」と言っているのはおかしい。
つまり彼女はTではないことに気付いている。
この後、語り部は彼女によって通報される可能性が高い。