永遠の命

意味が分かると怖い話

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本編

俺は悪魔を騙して、死んでも生き返られるという契約を結んだだ。
 
病死でも事故死でも他殺でも、破損した肉体は治って生き返る。
 
代償は俺の魂で、肉体が消え時に悪魔に渡す。
 
契約した悪魔は馬鹿で騙しやすかった。
 
俺はこの契約を利用して悪事の限りを尽くし、膨大な金を得た。
 
一番儲けられたのは殺し屋で、爆弾を持ってターゲットに突っ込むだけで終わった。
実に楽な仕事だった。

今は船でゆっくりと世界を旅行している。

すると、船が事故を起こし、転覆をし始めた。
慌てている客たちを眺めて楽しむことにする。
 
そして船は沈没し、海溝へと落ちて行った。
 
終わり。

■解説

沈んだ海の中で生き返っても、すぐに溺死してしまう。
つまり、語り部は永遠に苦しみ続けることになる。