■本編
その少年は向こう見ずで、他の人が怖くてできないことも平気でやってのけてしまう。
そんな少年には怖いものなどなく、逆に、なんで他の人はこんなことが怖いのかがわからなかった。
そんなある日のこと。
少年は友人から悪魔を呼び出せる方法があることを聞いた。
友人は怖くて、その方法を実行できなかったが、少年は恐怖など感じず、悪魔を呼び出してしまった。
現れたのは禍々しい蛇だった。
それでも少年は全く恐怖を感じなかった。
禍々しい蛇は少年に対して、「なにか願いはないか」と問いかけてくる。
そこで、少年は「怖いというのがどんなものかを知りたい」と答えた。
すると、蛇はリンゴを出した。
このリンゴを食べれば、知識を得られるのだという。
それが、恐怖と何の関係があるのかわからなかったが、少年はそのリンゴを食べた。
そして、その日以降、少年は危険な行為をしなくなった。
終わり。
■解説
蛇が出したのは知識の身。
少年は今まで自分がどれだけ無謀なことをしていたのか、知識として得られたため、恐怖を感じたのである。