kagitani

男は何かと恨まれるタイプだった。 人を見下したり、思ったことをすぐに口に出したりすることで、トラブルも多い。 仕事もベンチャー企業の社長をしていることで、取引先や社員から恨まれることも多々ある。

女は息子を溺愛していた。 女にとって、息子が全てであり、息子の幸せのためなら何を犠牲にしてもいいとさえ考えている。 そんな考えで育てたため、息子は我がままで挫折をするとすぐに諦めるような性格になってしまった。

その村では、満月の夜に森の中で狼男が出るという伝説があった。 それは元々、この村では狼が出没するため、気を付けるようにという意味を込めた伝説だろうと思われていた。

最近、何をやってもついてない。 身内の不幸や、俺自身の事故や病気も続いている。 俺は占いなどは信じないタイプだが、さすがにここまで続けば、見てもらいたくもなる。

夏に長袖を着ている人はタトゥーを隠している。 前に、おじいちゃんから聞いた覚えがある。 そのときは、そうなんだー、くらいに思っていたが、今でも何となく頭に残っていた。

少年は怖いものが好きだった。 怪談、呪いのビデオ、そして、恐怖映像。 あるとき、少年は『絶対に見ない方がいい恐怖映像』の噂を聞いた。

友人が子供を産んだ。 だけど、その子供の夜泣きが酷いことと、旦那が育児に協力してくれないとかで、ノイローゼ気味だとか。

男が休日の深夜に寝ていると、突然、営業マンがやってきた。 男はちょうど、熟睡に入ったところを起こされ、不機嫌だった。 しかし、営業マンはそんな男の様子に気にすることなく、ペラペラとしゃべり始める。

男の家は代々、骨董品を扱うお店をやっていた。 男も当然のことながら、このお店を引き継ぐことになる。 幼少期より、父親や祖父から目利きを叩きこまれていた。

私がこの廃墟にいるようになってから、もう２０年は経っている。 ２０年もいれば、居住権とやらで、ここはもう私の物ということになる。 だから、誰だろうと、私にここから出て行けという資格はない。