コールドスリープ

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本編

世界的に危険な伝染病が流行った。
その致死率は80%を超えた。
 
世界中の人々は恐怖し、混乱さえ起きていた。
 
そんな中、死を恐れた男は、多額の資産を使ってコールドスリープをすることにした。
 
「伝染病が治まる、もしくは伝染病の特効薬が出来たら起こしてくれ」
 
そう伝えて男はコールドスリープについた。
 
それから50年後。
男は言いつけ通り、コールドスリープから起こされた。
 
起こされた男は驚いた。
眠りにつく際に流行った伝染病はなかなか収まらず、世界の人口は20%に減少した。
 
特効薬の開発も上手くいかず、50年もかかってしまったのだという。
だが、最近、ようやく特効薬の開発が成功したと伝えられた。
 
その特効薬はその伝染病にかかっていない人間の肝臓が必要なのだそうだ。
 
終わり。

■解説

致死率が80%で、人口が20%しか残っていないということは、ほぼ世界中の全ての人がかかってしまったのだと考えられる。
そして、特効薬は「伝染病にかかっていない人間の肝臓」が必要ということは、コールドスリープについた男が起こされた理由は、特効薬に使われるために起こされた可能性が高い。

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