腹痛

意味が分かると怖い話

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■本編

今まで病気らしい病気はしてこなかった。
それくらい、俺の身体は丈夫だってことだ。
 
特に胃腸は頑丈で、どんなに暴飲暴食をしても影響が出たことはない。
 
だけど、最近、なんでかずっと腹痛に悩まされている。
 
本当は行きたくなかったが、渋々、病院に行った。
 
医師の診断では特に異常はないらしく、原因はわからないそうだ。
 
だけど、痛いものは痛い。
キリキリと痛むのは本当にストレスだ。
 
だから、俺は何度も病院に通うが、いつも言われることは異常がないという結果だ。
 
俺は段々とイライラしてきて、医者に「いいから、どうにかしろ!」と言ってやった。
医者は人の不調を治すのが仕事なんだから当たり前だ。
 
何度も何度も言ったことが功を奏したのか、ようやく医者は「手術しましょう」と言った。
 
俺はそれに同意し、手術を受けた。
 
そして、手術後。
腹痛は治まった。
もう、全然痛くない。
 
だが、それから俺は飯を少しずつしか食べられなくなった。
 
こんなことなら、手術に同意なんてしなければよかった。
 
終わり。

■解説

語り部が受けた手術は胃腸の摘出手術。
取ってしまったので、痛くはないが、そのせいで食事制限がかけられることになってしまった。

 

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