■本編
男は昔、ハンターゲームに参加したことがあった。
ハンターゲームとは人間が人間を撃ち殺すというゲームである。
男はそのときに味わった、人間を撃ち殺すという背徳感に快感を覚え、また参加したいと思っていた。
だが、ハンターゲームは参加料がかなりの高額であることと、滅多に行われないと、そしてかなりの人気ということもあり、なかなか男が参加できる順番が回ってこない。
男はハンターゲームが行われるという情報を掴むと、毎回参加の申請を出していた。
しかし、やはり参加ができず、20年が過ぎていった。
長年の我慢が限界に達し、男は捕まってもいいという覚悟で、銃を買い揃えた。
そして、実行予定日の3日前。
男の元にハンターゲームへの参加が決まった通知が届いた。
男は歓喜した。
これで罪を犯さずに人を殺せると。
だが、男はハンターゲームが始まると絶望に包まれた。
終わり。
■解説
男はハンターゲームに、撃ち殺される側として参加することになった。