本編
一見世界は、今、平和に見える。
だが、その平和は俺たちのようなエージェントによって保たれていることを忘れてはいけない。
日々、俺たちが命がけの任務を成功させてきたからこその平和なのである。
そして、その任務の要といっていいのが情報だ。
極端に言うと相手に勝つには情報の奪い合いで制するしかない。
情報に、俺たちは命をかけているのだ。
だから、情報が敵の手に渡ると言うことは、自分の命が取られることだと言っても過言ではない。
そのため、俺たちはいつも仲間と情報をやり取りするときは暗号を使用する。
なのに、本部が作り出した暗号は精度が低すぎる。
これではいつ、敵側に暗号を解かれるかわかったものじゃない。
こんな敵地のど真ん中で、情報が洩れれば、即死ぬことになる。
だから俺は密かに高度な暗号を作り出した。
誰も解くことができないような、暗号。
これで俺と本部とのやり取りが相手の手に渡ることは絶対にない。
終わり。
■解説
語り部は、密かに誰も解くことができない暗号を作り出したと言っている。
つまり、それは味方である本部でさえも解くことはできない。
敵地にいる語り部は仲間と連絡を取ることができず、孤立無援になる可能性が大きい。