本編
彼と一緒に卒業写真に写りたかった。
ずっと憧れた彼。
告白するのはもちろん、話すこともできなかった。
だからせめて一緒に写っている写真が欲しかった。
彼とは同じクラスだったから、クラスの集合写真で写れる。
そう思っていたのに。
彼は事故に遭って死んでしまった。
これでもう、彼と一緒に写真に写れることはなくなった。
端に彼が生きていたときの顔を貼り付けるのは一緒に写っているとは言わない。
絶望感で、彼の元に行こうかとも思った。
でも、当日。
クラスの集合写真に、彼と一緒に写ることができた。
周りは大騒ぎしていたけど、私にとってはどうでもいい。
終わり。
■解説
彼は心霊写真として写りこんでいた。