■本編
男は潔癖だった。
異常に浮気を嫌い、浮気をする人間は全て滅べばいいとさえ思っていた。
そんなとき、男は父親が浮気をしていたことを知る。
男は絶望した。
まさか自分の父親が嫌悪している浮気をしているだなんて。
そして、男はそんな父親の血が流れている自分自身に対しても、汚れているように感じるようになった。
さらに、4人の兄弟に対しても同じような感覚を抱くようになり、全員、消えて欲しいと願った。
そんな男の強い思いが届いたのか、男の目の前に悪魔が現れる。
そして悪魔が言った。
お前の強い思いに免じて、願いを叶えやろうと。
男はこう願った。
父親と、父親の血を引いている人間を全て消して欲しい、と。
その願いで自分も消えることになるが構わなかった。
逆に、自分も汚れていて、消えたいと思っていたので好都合だった。
男は願いを叶えてくれる悪魔に感謝し、満足感に包まれる。
そして、すぐに父親と浮気相手との子供、そして、兄弟達の命が消えていく。
そんな中、兄弟の1人だけ、生き残った。
自分の命が消えていく中、男は激しく後悔した。
終わり。
■解説
男が後悔したのは、母親も浮気をしていたことに気づいたから。
母親の方の血も絶やしたかった。