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【洒落怖】電車とホームの隙間に

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電車とホームの間に隙間があるよね?
ほら、電車の乗り降りするときに、下を見たらできてる隙間。

そういえば、昔はその隙間に人が落ちるとか、足がハマるとか聞いたけど、最近は全然聞かない。
なにか対策でもしたんだろうか?

まあ、いいや。

なんでこんなことを話したかというと、あの隙間って、一度気にし始めると何かずっと気にならない?
電車のドア付近に乗ってると、ドアが開くたびに見ちゃうよね。

あ、俺だけかな?

でもさ、あそこは見ない方がいいよ。
絶対に。

なんて言ったら、逆に気になって見ちゃうかな。
ごめん。

俺もさ、そのときは何か、ふと見ちゃったんだよね。
電車とホームの隙間。

朝の通勤の時、ああー、今日も仕事かー、怠いなーって思ってて、ふと下を見た。
そしたらさ、子供がいんの。
目だけがジーっとこっち見てる。

ああ、もちろん、本当に子供がいるわけじゃない。
たぶん幽霊か何かだと思う。

って、もちろん幽霊って言い方もなんか変だよね。
でもさ、本当に電車とホームの間に子供がいる方が、幽霊がいるより怖くない?

そりゃさ、俺も最初に見たときはビビったよ。
完全にフリーズした。
降りる駅じゃなくて、本当によかったよ。

え? 
なんか緊張感がない?
ごめんごめん。
こういう性格なんだ。
我慢して聞いてくれると嬉しい。

とにかく、電車のドアが閉まった後、金縛りが解けたかのようにフリーズが解けたんだけど、一気に冷汗が出たね。
そのときは夏で、電車内が冷房ガンガン効いてたのに、もう汗びっしょり。

「今の何だったんだ?」とか「初めて幽霊見ちゃったよ」とか、そんなことをぐるぐると考えてた。

で、そんなことを考えているうちに次の駅で電車が止まった。
そして、ドアが開く。

そしたらさ、見ちゃうよね、また。
電車とホームの隙間。

もしかしたらなんかの見間違いかも、なんて思って。

でも、そんな甘い考えはあっさりと否定された。

いるんだよ、また。
子供が。
もちろん、さっきと同じ子供がね。

目しか見えないのに、なんでわかったのか、自分でもわからないんだけど、そう直感した。
同じ子供だって。

けど、毎回違う子供がいるのも、それはそれで怖くない?

それからは、見るたびに子供がいるようになった。

もしかすると、以前からずーっといて、それに今まで気づかなかっただけなのかもしれない。
それか、一回見つけたら、見えるようになった、とか。

とにかく毎回、子供が見えるようになった。

でもさ、人間って不思議だよね。
そういう超常現象でもさ、毎回見てると慣れるんだ。
ああ、またいるよって。
逆に、今だったら、いない方がビビるかも。
なんでいないの? って。

で、毎日、毎回、子供がいるんだけど、特に害はないからさ、放置してたんだ。
とはいえ、俺に何かできるかって言われても、何もできないんだけど。

たださ、特に害はないとは思ってたのは間違いだった。
ちゃんとね、害はあったんだ。

ただ、それは俺にじゃない。

子供が見えるようになって1ヶ月くらいした頃だったかな。
完全に子供が見えることに慣れてて、今日もいるなーって思って見てたんだ。

もちろん、電車のドアが開いていて、人が乗り降りしていく。
そのとき、あるサラリーマンっぽい男の人が、電車に乗ろうとした瞬間だった。
いきなり隙間から子供の手がニュッと出てきて、男の人の足を掴んだ。

男の人は「え?」って顔をしてたんだけどさ、そのままシュッと隙間に引きずり込まれた。

「は?」って思ったね。
だって、無害だと思ってた子供が、男の人を隙間に引きずり込んだんだよ?
誰だってビビるでしょ。

でもさ、ビビってるのは俺だけだった。
他の人はまるで何もなかったかのように電車に乗り込んでいく。

たぶん、子供も、引きずり込まれた男の人も見えてなかったんだろうね。

さすがにその日は会社を休んだ。
他人とはいえ、人一人、消えるのを目撃しちゃったからね。
そのあと、普通に仕事しろなんて無理だよ。

で、その後、どうするか必死に考えた。

誰も見えてなかったわけだし、実際に隙間に落ちたわけじゃない。
駅員に言ったところで、頭のおかしいやつだと思われて終わりだ。

じゃあ、次に霊媒師でも呼んでお祓いする?
けど、それだって頭のおかしいやつだと思われるよね?
確実に。

それに、ぶっちゃけて言うと、しょせんは赤の他人だからね。

だから見間違いだって思い込むことにした。

でもさ、結局、それも間違いだった。
それから3ヶ月くらいしたときだったかな。
また、子供が人を、隙間に引きずり込んだ。

もちろん、周りはそれに気付かない。

子供は俺に対してはずっとこっちを見てるだけ。
何かしてくることはない。
だからもう気にしないことにした。

ああ、またやってるよ、ってね。

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