サイトアイコン 意味が分かると怖い話【解説付き】

玄関の鍵2

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本編

深夜の1時過ぎ。

最近は仕事の時はいつも、このくらいの時間になる。
終電ギリギリで、慌てて電車に飛び乗ることも多い。

早く転職したいと思うが、そんな時間もないし、今の仕事は潰しが利かないし厳しいだろう。
結局はそう思いながらも、ズルズルと今の仕事を続けている。

そんなことを考えながら玄関のドアの前に立つ。

疲労がハンパない。
飯もシャワーも、着替えさえも面倒くさい。

本当なら、もうベッドに倒れ込んで眠りたい気分だ。
だが、そういうわけにもいかない。

俺は玄関のドアノブに手をかける。
するとドアに鍵がかかっていないことに気付く。

もしかして、朝、鍵をかけないで出て行ってしまったんだろうか。

そう思って、ゆっくりとドアを開ける。
だが、玄関には靴があった。

はあ、なんだよ。
今日はとことんツイてないな。

俺はドアを閉めて、その場を後にした。

終わり。

■解説

語り部は泥棒。
つまり、語り部は下調べでは、夜にこの部屋の住人はいないはずだった。
しかし、部屋の住人が帰宅していることを知り、泥棒に入ることを諦めて帰ったというわけである。

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