本編
男は大勢の人に囲まれながら看取られたいと思っていた。
もし、それが叶わなかったとしても、自分の葬儀には大勢の人に来てもらいたいと考えている。
男は子供に恵まれず、家族を作ることはできなかったが、その代わり大勢の友人を作った。
友人たちの絆は強く、何か困ったことがあれば、お互いすぐに駆け付けるほどだ。
自分が死ねば、友人たちが葬儀に来て、悲しみ、そして見送ってくれるだとうと信じていた。
しかし、男の葬儀には誰一人、来ることはなかった。
それでも男は自分の人生に満足し、幸せだったと心底思ったのだった。
終わり。
■解説
男はかなり長生きをした。
そのため、友人は全て先に亡くなっていた。
男が最後となり、葬儀には誰一人、友人は参加できなかったのである。