本編
俺はロードローラーが好きだ。
ロードローラーをかけた後の、あの真っ平な状態がなんとも気持ちがいい。
なのでロードローラーを運転しているときも、とても気分がいいのだ。
自分が今、地面を平らにしている。
そう考えるとやっぱり気分が上がる。
自分がロードローラーをかけた後、チェックするがルーティンだ。
これは誰にも邪魔させたくない。
今日もロードローラーをかけた後、道路をチェックしていく。
うん。
やっぱり真っ平で綺麗だ。
と思ったら、中央付近に子供が寝ころんでいる。
くそ。
くだらない悪戯をしやがって。
俺は子供を捕まえて叱るために、子供の方へ歩く。
足跡一つない真っ平らな道路に、俺の足跡が付いていく。
これがなんとも嫌な気分だ。
だが、しょうがない。
後でもう一度、ロードローラーをかけるとしよう。
終わり。
■解説
語り部は足跡一つないと言っている。
ということは、『子供の足跡』はロードローラーによって平らにされているということである。
つまり、子供は語り部が運転するロードローラーによって轢かれている可能性が高い。