サイトアイコン 鍵谷端哉の怖い話

スマートホーム

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本編

まだあんまり普及してないけれど、スマートホームというものがある。
スピーカーに話しかけると、電気をつけてくれたり、エアコンの操作とかもできる。

なにより凄いのが、家を出るときにエアコンを切り忘れたというときはスマホから操作して消すことができることだ。
家の中にいなくても、外から家の中の機器を操作できる。

最初の、使い慣れていないときはあまり便利だとは思わなかった。
というより、逆に厄介だと思ったくらいだ。

でも、今は違う。
もうスマートホームじゃないとダメとさえ思える。
そのくらい、便利だ。
特に、一人暮らしのこの家ならなおさらだろう。

スマートホームは便利なのもあるが、なにより防犯にも優れている。
それは鍵の閉め忘れを防止できるということだ。

スマートロックを使えば、鍵なんかを使わなくても、アプリで開け閉めができる。
それにセンサーでオートロックする機能があれば、そもそも、アプリを使うことすら不要だ。

登録したスマホのGPSによる位置情報とBluetoothで、自動開錠されるから、帰ってきたら自動的に鍵が開くし、ドアを閉めたら自動的にロックされる。

今も、俺が近づいた瞬間に、開錠された。
これでわざわざ鍵を用意する必要もない。
家に入れば、後ろで自動的に鍵が閉まる音がする。
そして、自動的に照明もつく。

現在は19時。
もう少し時間はあるが、あんまりゆっくりもしていられない。

ソファーに座りたかったが、すぐにスピーカーに照明を消すように言う。
それから15分後。
ドアが開錠される音がして、照明がついた。

どうやら彼女が帰ってきたみたいだ。

終わり。

■解説

語り部は「一人暮らしのこの家」と言っている。
それなのに、「彼女が帰ってきた」というのはどういうことだろうか?
つまり、語り部は自分のスマホに、この家のアプリを連動させて、侵入しているのである。
そのため、彼女に気付かれないように、すぐにスピーカーに、照明を消すように言ったのである。

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