〈前の話へ:憧れの先輩とコンビニで〉 〈次の話へ:エレベーターの定員〉
本編
仕事で忙しい中、母親から電話が来た。
家に『同窓会』の案内が届いたらしい。
どうするかと聞かれたけど、休みもロクに取れない状態なのに、同窓会になんて出られるわけがない。
だから、もちろん、欠席で出しておいてと頼んでおいた。
それから4ヶ月後の年末は、忙しさも落ち着いて実家に帰ることが出来た。
そしたら、母親が一枚の写真を持ってきて、こう言った。
「同窓会の写真届いてたわよ。出席者全員に送られてきたみたい」
いやいや。
同窓会に出てないし。
そう思いながら、写真を見て、俺は慌ててお寺に駆け込んだ。
終わり。
■解説
同窓会の写真は『出席者全員』に送られてきている。
そして、母親はそのことを知っている上で、語り部に写真を渡している。
つまり写真に語り部が写っていることになる。
(写っていないなら、母親は不審に思うはずである)
同窓会に行ってないはずなのに、写真に写っている上に、母親は語り部が参加していると思い込んでいる。
いったい、同窓会に参加したのは何者なのだろうか?

