本編
少女は両親に縛られて生きてきた。
何をするのにも両親の許可が必要で、少女自身の意思では何一つ自由にできなかった。
勝手に外に出ることもできず、ほとんど監禁状態の生活をしている。
少女はいつも外を見るたびに自由に過ごす人々を見ては、いつか自分も自由になりたいと思っていた。
そんなことは叶わぬ夢だと思いながらも、ずっと神に祈り続けていた。
そんなあるとき、少女は神からあるハサミを贈られる。
それは何でも断つことができるハサミだった。
鉄のような物理的に硬いものでも、両親との縁といった目に見えないものでも断つことができる。
そして少女はそのハサミを使った。
少女はすべてのことから自由になった。
少女はそのことに後悔はしなかったが、両親は少女の姿を見て絶望した。
終わり。
■解説
少女は自分の命を断ち、すべてのことから自由になった。