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食欲の秋

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本編

A「最近、涼しくなってきたし、山も赤くなってきたよな」
B「もう秋って感じだよね」
A「このくらいの気温は過ごしやすくていいんだけどな」
B「この頃は、すぐ寒くなるからね。秋なんてほとんどないようなものだよ」
A「だよなー。短い秋を満喫しないと」
B「でも、僕はあんまり秋は好きじゃないかな」
A「え? なんでだよ?」
B「だって、僕、運動もしないし、読書も嫌いだしさ」
A「何言ってんだよ。秋と言えば、食欲の秋じゃないのか? お前、食べるの大好きだろ?」
B「僕の好物は身が引き締まっていた方がいんだよ。でも、この時期って脂身が多くなっちゃって。だから他の季節より、食べる量が減るんだよね」
A「そうなのか。そりゃ残念。けど、秋は色々、旬のものが多いからさ、そっちを食べればいいじゃん」
B「うーん。まあ、そうなんだけどね」
A「秋は美味い物がたくさんだからな。ついつい、太っちゃうよな」
B「……だからあんまり秋は好きじゃないんだ」

終わり。

■解説

Bは「太る」から秋が好きじゃないと言っている。
だがBは、秋は食べる量が減ると言っていることから、自分が太るから好きじゃないということがわかる。
では、なぜ、あまり秋が好きじゃないかのか。
それは好物が脂身が多くなり、「太る」からである。
そして、Aが「太る」ということに対して、秋が好きじゃないと返している。
つまり、Bの好物は人間ということになる。

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