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暗闇の犯行

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本編

今日は私の誕生日で、みんなが私のための誕生日会を開いてくれる。
毎年、誕生日会をやってくれて、目が見えない私のために音声とか音楽とかで盛り上げてくれる。
 
去年は小学校の時の担任のメッセージビデオを用意してくれた。
 
今年はどんなことをしてくれるんだろう。
とっても楽しみ。
 
でも、私は聞いてしまった。
 
誕生日会で、殺人を行う計画を立てているということを。
会場を停電にして、そのときに犯行を行うらしい。
  
私は目が見えない分、音や気配で誰がどこにいるかと、どう動いているのかがわかる。
周りのみんなも驚くくらい、はっきりと。
 
だから、誰かが誰かを殺そうとしても、すぐにわかるので止めようと思う。
 
私の誕生会では誰も死なせないんだから。
 
終わり。

■解説

語り部が盲目で、暗闇でも犯人がわかるというのを周りは知っている。
なので、暗闇で犯行を行ってもバレてしまうことも知っているはずである。
ではどうして犯人はそのような犯行計画を練ったのか。
それは殺害するターゲットが語り部の可能性が高い。
語り部が死ねば、犯人は誰かわらかないからである。

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