結界とお払い

意味が分かると怖い話

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Sは最近、悪夢と不運に悩まされている。
それは日に日に酷くなり、昨日なんかは危うく死にかけたくらいだった。
 
そこでSは霊能力者に見てもらうことにした。
霊能力者が言うには、多くの悪霊に憑りつかれているとのことだった。
 
Sの住む家は霊が集まりやすい場所だと霊能力者が言う。
 
Sは霊能力者からお札と清めの水を貰って帰る。
家の周りにお札を張って結界を作った。
 
これで霊は結界を出入りできなくなる。
 
次にSは清めの水を自分にふりかけて、霊のお払いをした。
 
そして念のため、Sは3日ほど家に閉じこもった。
 
3日後。
 
Sは家の中で死体となって発見された。
 
終わり。

■解説

Sは結界を張ってからお払いをしている。
霊は結界を出入りできないため、家の中に残ったままである。
つまりSは清めの水の効果がなくなった後に、家に残った霊に憑り殺されてしまった。