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神に捧げる踊り

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本編

ある山奥に小さな町があった。
その町は山間にあるため、ほとんど人が立ち寄らず、町の住人たちで協力して自給自足の生活を営んでいた。
そのため、町では悪天候による不作は多くの餓死者を出してしまう。
 
そのため、この町では毎年、決まった日に選ばれた巫女が神に捧げる踊りを舞う。
その踊りで、その年の豊作を祈るのである。
 
また、その踊りは神聖なため1人しか習得することが許されない。
そして、かなり難しいため巫女は3ヶ月間、必死になって特訓を重ねていく。
 
今年も巫女に選ばれた者が、踊りの練習に明け暮れるのであった。
 
終わり。

■解説

神に捧げる踊りは「1人しか習得することが許されない」はずである。
では、なぜ「毎年巫女を選ぶ」のであろうか。
1人しか習得が許されないのであれば、次の年も、同じ巫女が踊ればいいだけである。
だが、それが「できない」から、選んでいるのである。
つまり、神に捧げられるのは踊りだけではなく「巫女自身」も含まれるから。
巫女は毎年、生贄として神に捧げられている。

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