■本編
少女は失踪した姉を探していた。
明るくて、優しくて、いつも少女の味方をしてくれる大好きな姉。
そんな姉が少女に何も言わずに失踪したのが信じられなかった。
何か事件に巻き込まれたのかもしれないと警察に相談に行ったが、それらしい報告は届いていないと門前払いされてしまった。
それでも少女は諦めきれず、探し続けていた。
聞き込みに歩いていると、姉がよく行っていたアンティークショップを見つけた。
なにか、手掛かりがないかと店に入る少女。
だが、店に入っても店主は出て来ない。
何気なく、店内を見て回っていると、古びたアルバムを見つけた。
手に取って開いて見る少女。
アルバムには見覚えのある風景の写真が納められていた。
きっと、この辺りに住んでる人が売りに出したんだろうと、ページをめくる。
すると写真の中に、少女の姉の写真があった。
しかも、その写真は少女が見たことのないものだった。
驚く少女。
そのとき、どこからか、声がした。
「こっちにおいでよ」
数日後。
少女の捜索願が出された。
終わり。
■解説
姉はアルバムの中に取り込まれてしまっていた。
少女も姉と同様に、アルバムの中に取り込まれてしまった。