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屋台のラーメン屋

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本編

その女性はかなりのラーメンフリークだ。
時間があれば、ラーメン屋に行き、新しいお店がオープンすると聞くと、仕事を休んでも食べに行くほどだった。
スープを一口飲めば、どんな材料をどのくらいの量を使って作っているのかがわかるほどだ。
 
全国のラーメンを食べ歩いた女性は正直、普通のラーメンに飽きてきていた。
どの店に行っても、食べたことがあるような、ちょっとしか変わらないような味ばかり。
 
何か変わったラーメンが食べたい。
そう思い、女性は自分で作れば、自分の希望したラーメンが食べられるのではないかと考える。
 
そして、女性はラーメン作りに没頭する。
しかし、名店と呼ばれるラーメン屋の味を再現できたとしても、新しいラーメンの味を作り出せるわけではなかった。
 
根本的に出汁から変えてみようと、様々な材料を使ってみたが、普通のラーメン以下の味にしかならない。
美味しいラーメンを作り出すのは、本当に困難だった。
 
3年ほど試行錯誤した女性だったが、やがて心が折れ、ラーメンを作ることを止めてしまう。
 
またラーメン屋を巡る日々。
それでも満足できない。
 
そんなある日、夜に街を歩いていると、屋台が出ているのを見つけた。
そういえば、屋台には行ったことがないと思い、女性は屋台に入っていく。
 
お店のラーメンほど洗練されてはいないが、どこか雑で面白い味付けに女性は魅了された。
 
今度は屋台のラーメン屋に通う日々。
 
そんな中、凄い行列ができている屋台を見つける。
期待して女性はその列に並ぶ。
 
そして、ついに女性の番になり、ラーメンを食べる。
 
一口食べて女性は驚きの表情を浮かべる。
一口食べただけで、屋台を出ていく女性。
 
その後、女性はすぐに警察に通報した。
 
後日、屋台のラーメン屋で人骨を使っていたことが判明したというニュースが流れた。
 
終わり。

■解説

女性は一口、スープを飲めば材料がわかる。
では、なぜ、女性は一口でそのラーメンに人骨が使われているかわかったのか。
それは過去に、人骨で出汁を取ったラーメンを食べたことがあるからである。
つまり、女性は自分でラーメンを作っていた時に、人骨で出汁を取ったラーメンを作ったことがあるということがわかる。

 

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