本編
私は高校2年生の時に担任の先生と不倫をした。
期間としては大体1年くらいだったと思う。
学校内やホテルで、先生と何度も行為に及んだ。
その当時、私は先生のことが大好きだったし、先生も私のことを愛してくれていたのを感じた。
愛し合う男女がそういう関係になるのはごく自然なこと。
だから、私はそのことが問題になるという感覚がわからなかった。
先生も、私が卒業したら結婚してくれると言っていた。
だけど、私と先生がホテルから出たところを目撃されたみたいで、学校では大問題になった。
私は親に強引に転校させられ、スマホも没収させられたことで先生とはそれ以来、音信不通になってしまった。
もちろん、私は今でも先生のことを愛している。
だから私は教員を目指した。
先生をやっていれば、いつか先生に会えるのではないかと思ったからだ。
そして、教員免許も無事に取れ、最初の配属先が決まった。
なんと、私の母校だ。
先生と出会い、愛し合った、あの学校。
私は運命を感じた。
配属が決まったその日、私は母校を訪れてみる。
放課後であまり生徒はいなかった。
懐かしいなと思いながら学校内を巡る。
そしたら、本当に奇跡が起こった。
教室から出てきた人物。
それは先生だった。
先生は驚いた顔で私を呆然と見ていた。
私は目から涙が溢れ出し、駆け寄って先生に抱き着いた。
4月からは先生と一緒に働けるんだ。
そう思うと、嬉しくて仕方がなかった。
終わり。
■解説
生徒と淫行した教員が何事もなく、その学校にいるのは不自然である。
しかもその担任は不倫をしている。
つまり、「先生」は「教師ではない」可能性が高い。
少なくとも、「この学校の教師ではない」はずである。
では、教師でも「先生」がなぜ、この学校にいるのか。
なにかよからぬことをしていたのかもしれない。