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【意味が分かると怖い話】おばちゃん

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■本編

その中年女性は図々しいということで、その町では有名なほどだった。
 
買い物では1人では2つまでという商品でも、駐車場に家族がいるから、その分だと嘘をついて購入したり、友人の家で使ってなさそうなものがあったら、黙って持って帰るなど、周りも迷惑している。
 
横入りなんて、日常茶飯事で、病院でも大げさに騒ぎ立てて、順番を先にしてもらうということも平気でしていた。
 
そんなある日、その中年女性はデパートに買い物に行った。
買い物途中でトイレに行きたくなり、トイレへと向かう。
途中で、男が店員に向って、従業員用のトイレを貸せとまくし立てているのを目撃する。
中年女性は「ああいう迷惑な客はどこにでもいるのよね」と馬鹿にしたように笑った。
 
そして、女子トイレに着くと、列ができる程混雑していた。
 
中年女性は舌打ちをした。
 
それから15分後。
デパートで火災が起こり、デパートの従業員はお客の避難誘導をする。
そして、女子トイレへも向かい、非難を呼びかける。
 
お客の避難が終わるとほぼ同時に、デバートのいたるところから炎が噴き出てくる。
 
そして、その避難場所には、その中年女性の姿はなかった。
 
終わり。

■解説

その中年女性は女子トイレが混んでいたので、なんのためらいもなく男子トイレに入った。
そして、男子トイレがあるのに、男が従業員用のトイレを貸せと言っているところから、男子トイレは何かの事情があって使えない状態だった。
だが、中年女性はそんなことも気にせずに男子トイレに入っていたため、従業員が避難の呼びかけにも来なかったので、デパートに取り残されてしまった。
(男子トイレは使用不可のため、従業員もそこに人がいるとは思ってもいなかった)

 

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